第1回 日本高度実践看護師学会に参加してきました。

2025年8月2日〜3日、神戸国際会議場で開催された 第1回 日本高度実践看護学会 に参加してきました。学会公式サイトはこちら

「融合」を実感できた学会

学会設立の第1回目ということもあり、分野や資格の垣根を越えた多様な演題が発表されていました。テーマである「融合」をまさに体現する内容で、例えば 母性看護と精神看護の融合 によって、産前産後の母親の不安軽減につながったという報告は印象的でした。これは精神看護の新たな広がりを示しており、今後の展開に大きな期待を抱きました。

また、専門看護師(CNS)と診療看護師(NP)の知の融合についての発表からは、高度実践看護の新しい可能性を強く感じることができました。

「ピア・デベロップメント」という考え方

特に心に残ったのは「ピア・デベロップメント」という言葉です。これは、実践者同士の相互作用を通じてお互いの能力が深化するという概念で、単なる「教える・教わる」関係ではなく、領域を尊重し合いながら対話することで力を高め合うというものです。

実践の現場でもよく感じることですが、あらためて言語化されることで「そうだよな」と深く納得しました。さらにシンポジストが「多職種」という言葉を口にした瞬間、私自身も思わず膝を打ちました。利用者さんの生活は多種多様な人が関わり合いながら成り立っており、まさに職種や立場を超えて発展し合えるのだと再認識しました。

私たちみのりの実践と重ねて

私たち「みのり」には、看護師に加えて作業療法士や精神保健福祉士など多職種が在籍しています。また資格にとらわれず、様々な分野に精通したスタッフが表でも裏でも支え合っています。学会での学びを通して、私たちの日々の実践そのものが融合であり、互いを高め合っているのだと実感することができました。

今回の学会参加は、これからの実践においても「融合」「融和」を意識して働くことが、さらなる発展のカギになると改めて教えてくれる大変貴重な機会となりました。

精神看護専門看護師 中村 創