先日、長崎で開催された「在宅医療連合学会」にて、訪問看護ステーションみのり東京支店の管理者である堤が、シンポジウムの座長を務めさせていただきました。
今回のシンポジウムでは、「かぞくのがっこう」で体系的に学んできた「バウンダリー(境界)」をテーマに取り上げました。
医療・介護・家族支援の現場では、支援者と家族、または家族同士の関係性が複雑化する中で、「バウンダリー=境界線」という視点を持つことで、見え方や気づきが変わり、支援のあり方も見えてくることがあります。そうした実感が、このテーマを取り上げるきっかけとなりました。
当日はまず、支援者の立場からバウンダリーの基本的な考え方を共有し、続いて、医療職ではない立場で介護経験をもつお二人から、それぞれの実体験に基づいた事例報告がありました。
医療者でないからこそ語られる視点や言葉があり、それが支援する側にとっても多くの気づきを与えてくれました。
最後に、その事例をバウンダリーの視点で振り返り、どんな支援の工夫が可能かを一緒に考える時間となりました。
会場からも、医師や看護師など多職種の参加者から活発な質問や意見が寄せられ、立場を超えての対話が生まれたことで、テーマの奥行きがより深まりました。
日々の現場で感じていたことが言語化され、バウンダリーの視点の持つ力をあらためて実感する場となりました。
今後も、こうした学びを現場に活かしていけたらと感じています。