みのりの理念
「私たちは笑顔を大切にします」
「共に成長できる関係を築きます」
みのりはこの2つの理念を掲げています。
1つ目の「私たちは笑顔を大切にします」の笑顔は、利用者さんだけでなく、ご家族、支援者、そして私たちも笑顔になるという意味です。どこかに歪みのある笑顔は永続するものではありません。自分だけが笑顔でいられればいいというのは、本当の意味での幸せではないと考えています。地域の中でたくさんの人と関わりながら、みんなが笑顔で活き活きとした生活を作っていくことができるようにという思いを込めています。
また、地域の中では顔の見える関係を作り、お互いがどのような支援観を持っているのかをわかった上で連携していくことができるようにと考えています。
2つ目の「共に成長できる関係を築きます」というのは、社会で生活していく中で一般的に行われている人間関係の持ち方(出会った人との相互作用の中で互いに成長していく)を行っていくということです。私たちは支援者という立場で利用者さんに出会うことになりますが、そのことの意味を「一方的に支援する者」ではなく、「医療や福祉の専門家としての知識や経験を持った1人の人間」として出会うと捉えています。
出会いを大切にすること、共に成長できる(人として信頼し尊重しあう)関係を築くことが1つ目の「笑顔」にもつながると考えています。
この2つの理念に沿って私たちは支援を提供しています。
みのりの提供する精神科訪問看護とは
押し付けや管理といった「生活を成り立たせる」ための支援ではなく、利用者さん自身が「生活を組み立てる」ための支援を行います。具体的には、利用者さん自身が自分で考えて、選択して、行動するというプロセスへの支援を行います。
キーワードは「自分らしく」です。「自分らしく」は病気であってもなくても、大切なキーワードですが、実際に「自分らしさ」を保てているかという問いには、「No」と答える人が多いものです。私たちは精神科看護の知識と経験から、「自分らしさ」を保つためのひとつである「セルフマネジメント」に注目しています。
- セルフマネジメントとは?
「自己管理」もしくは「自律」とも訳され、体調管理や作業の進行などを進めるために、自分自身を適切に抑制・管理することです。 - 自分らしさとは?
「自分らしさ」の定義は人それぞれだと思いますが、私たちは以下の様に考えています。
行動としての自分らしさ:「こんな自分でい続けたい」=「良い感じの時の行動が続いている状態」
思考としての自分らしさ:どんな状態の自分でもいいと考えられること。 - 自分らしさとセルフマネジメントの関係
私たちは余裕がある状態の時に「良い感じの行動」につながりやすいと考えています。良い感じの行動を継続するために、セルフマネジメントが必要です。
基本的な考え方
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リカバリーという視点
リカバリーとは、症状や障害の有無にかかわらず「その人が主体となってその人らしく生きていくこと」を追求する考え方です。
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「支援者」ではなく「人」として出会う
私たちは、専門家として精神機能をアセスメントしながら、利用者さんの「生きること」に寄り添い、支援をしていきますが、私たちは「支援者」としてではなく「医療や福祉の専門家としての知識や経験を持った1人の人間」として出会うと捉えています。
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病気や障害と「付き合いながら」生きる
病気や障害特性は、その人の一部と考えています。生きることは「考えて、選択して、行動する」の繰り返しです。病気や障害特性がどのように影響するのかを知ることが初めの一歩となります。
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自分らしく=余裕のある状態の自分
私たちは余裕がある状態の時に「自分らしさ」を感じやすくなると考えています。余裕のある状態を保ち続けるためには、生活を組み立てる視点が必要になってきます。
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生活を組み立てる
生活は選択と行動の繰り返しで成り立っています。1日や1週間などの短い単位での組み立てでは、しなければいけないことに焦点があたりがちです。数か月単位で生活を組み立てられるようになると、しなければいけないことに追われるという感覚が薄れ、余裕が生まれやすくなります。
「生きること」は、いろいろな出来事があって当たり前であり、考えや選択にも正解はありません。また、同じ人であっても、時期や状況が違えば考えや選択が移り変わります。だからこそ、1人1人の利用者さんに向き合い、利用者さんの積み重ねてきた過程に焦点を当てて、理解していくことが大切だと考えています。
1人1人に向き合い続けるために、出会いを活かして共に成長するために、私たちは専門的な知識を増やすだけでなく、自分自身の人生にも真摯に向き合い続けています。利用者さんに提供するものと同じように私たちも自分を知り、セルフマネジメントを行うことを日々意識しています。
訪問看護について
- 訪問看護ってなんですか?
- 主治医の指示書に基づき、看護師がご自宅にお伺いして看護を実施していくのが訪問看護です。
- 訪問看護って何をしてくれるの?
- 主治医の指示のもと、心身の状態に応じて必要なケアを実施します。
訪問看護ステーションみのりは、精神科看護を専門にしています。 - お金はかかりますか?
- 訪問看護は健康保険が適用できます。
精神科病院、クリニックに通院されている場合、自立支援医療(精神通院公費負担制度)を利用すれば減額制度も利用できます。
お使いの健康保険の種類によっても異なりますので詳しくはお問い合わせ下さい。 - 訪問看護はどんな人が来てくれるのですか?
- 訪問看護ステーションみのりには看護師、作業療法士が在籍しています。
精神科の専門知識、技術を持ち、専門的な訓練を受けた看護師や作業療法士がご自宅に訪問します。 - みのりを利用するにはどうしたらいいですか?
- 現在通院されている病院、クリニックなどの主治医に訪問看護を利用したいことをお伝え下さい。
訪問看護は主治医の指示に基づいて行われるサービスですので、主治医の指示が必要になります。
現在決まったかかりつけの主治医がおられない方は、住んでおられる地域の市役所や保健所にも相談窓口があります。
ご不明な点は、みのりまでお問い合わせください。